目が見えるようになった慶次は、改めて利沙との運命の出会いを果たし、互いに心を通わしていくがそれもつかの間、首里城からの遣い、毛虎親方が利沙のもとに現れ、那覇への同行を申し出る。利沙が連れさられたことを知った慶次は、松風と共に荒波をかき分け利沙を乗せた船を追うも失敗。那覇へと向かうことを決断するのであった。
慶次が利沙との運命の出会いを果たしていた頃、同じく船の難破によって大海に投げ出された捨丸、岩兵衛、与次郎らは、女頭目である春麗が率いる明の奴隷船に拾われ、囚われの身となっていた。利沙を追って那覇に向かっていた慶次もその船に乗り込み、いくさ人としての器量をみせつけることで、春麗から那覇までの同行を許諾される。
利沙を那覇へと呼びつけたのは、「太陽王」として国民の敬愛をうける尚寧であった。尚寧は利沙のことを深く愛するも、国の王として民を選び、利沙を捨てた過去を持っていた。尚寧はひと目会うことで利沙への思いを断ち切ろうと那覇へと呼び寄せたのだが、利沙の神々しいまでの美しさに、首里城にい続けるように申し出るのであった。
慶次は捨丸や岩兵衛らと無事に那覇へと辿りつき、利沙のいる首里城へと向かう。そこで見たのは、同じく利沙を追って那覇にやってきたカルロスの生首だった。慶次はかつての強敵だったカルロスを簡単に殺すほどの実力者、毛虎親方、竜嶽親方の挑戦を受けるも、ことごとくはねのけることで、ついには尚寧王、そして利沙と対面することになる。
尚寧と対面した慶次は「太陽王」と呼ばれるに相応しい男であると認めた。また利沙への深い愛や、家臣に対する義を尽くした態度に感服し、利沙を琉球に残して京都へ立つことを決意する。しかし後の薩摩による琉球侵攻を予期してか、尚寧はひそかに慶次に利沙を託した。かくして慶次は最愛の女性、利沙と京都で生活を共にすることになる。